ひきこもり救出プロジェクト 政策編

精神科医の斎藤環氏の調査によると、精神科を受診するひきこもりは、ひきこもりの発症から初受診までの間に、平均四年もの歳月が経過している。

そのことから推察できるのは、ひきこもり本人もその家族も自らアクションを起こすことをためらっているということであろう。だが、そうしているうちにひきこもりは長期化して社会的にも不利な立場に置かれる。それがまた悪循環を引き起こす。

そこで、行政の側からアプローチすることを提案したい。

1.まずは、公立、私立を問わず全国の小中高校の資料、教師の記憶を洗い出して、卒業者も含め現時点でひきこもりの可能性がある者の所在地、電話番号を調べる。

その行為が「個人情報保護法」でどう扱われるのかはわからないが、仮に抵触するとしても、政府は即座に特例法を設けるべきである。今助けを求めているひきこもりには一刻の猶予もないからだ。

2.次に、ひきこもりの自宅に電話でアポイントをとり、カウンセラーを派遣する。カウンセラーとひきこもり本人、または家族との間に信頼関係が築けたところで、精神科への通院を勧める。

3.ひきこもり本人が精神科への通院を拒否することがあるので、両親のみの通院でも健康保険を適用し続けられるように保険診療体制を変更する。

4.ここでも信頼関係が築けたところで、ひきこもりの両親に対して、本サイトの予防編で紹介した「親業訓練講座」の受講を勧める。

  コスト

カウンセリング一回分の料金が1万5千円として、10回以内に精神科にバトンタッチする。これを全国のひきこもり10万人に対して行うから、カウンセリング費用は150億円になる。

個人情報の収集と電話でのアポイントにどの程度の費用が必要かはよくわからない。しかし、仮に10万人のひきこもりを生活保護で養うことになれば毎年1440億円もの費用がかかるのである。


  国有企業によるひきこもり雇用策

成人のひきこもりのなかには、中卒で空白だらけの履歴書を面接に持って行ってもボロクソに言われるのではないかと不安、採用されるまでそんなことを繰り返すのは怖い、仮に採用されてもそこで通用するか不安。という理由からなかなか面接に行けず、仕事に就けない人もいると思います。というより私の勘では成人ひきこもりの大半がこの状態のさなかだと思います。

そこで、ひきこもりを雇用するための国有企業の立ち上げを提案します。一部の経営陣と管理職以外はひきこもり経験者を専門的に雇用するので、ひきこもりのほうも批判される心配をせずに働け、社会復帰までの期間を大幅に短縮できます。また採用枠が足りないうちは、学歴、年齢、空白期間などから総合的に評価して、より民間企業の仕事を得るのが難しいと思われる人を優先的に雇います。

給料は安くても正規雇用とすることで、履歴書に書ける実績ができます。また仕事を覚えた人には役職をつけて指導にあたらせます。指導する側も元ひきこもりなら新人も安心ですし、出世できるのなら労働意欲もわきます。

この企業は赤字覚悟で運営しますが、本物の営利目的の企業なので利益を得るために試行錯誤を経験します。またどうしても赤字が出てしまった場合、税金で補填することになりますが、将来ひきこもりを生活保護で養うかもしれないことに比べたら安いものです(企業の売上高の1/3程が人件費ですがそれと同額の損失が出るとは考えにくいため)

またどこから仕事を受注するのかという問題について筆者はアイディアを提供できませんが、(精神科の)作業所や刑務所が仕事を受注できているという事実から考えて、政府が本腰を入れて取り組めばどうにかできるのではないかと思います。政府様お願いします。

この会社にひきこもりを呼ぶ方法ですが、先ほど割り出した住所に派遣したカウンセラー(または医師)とひきこもり本人との間に信頼関係が築けたタイミングで切り出します。「こういう会社があるんだけどどうかな」と言ってみればかなりの人がOKするのではないでしょうか。または初めのうちは作業所で労働に慣れて、そのあと国有企業に移行するという手段も考えられます。

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